初めての喪主体験

喪主を務めることは人生の中で1,2回あるかないかです。喪主を任されても何をすればいいのかわからない、という人がほとんだと思います。

私も葬儀の知識ほぼゼロの状態で、初めて喪主を務めたのですが、バタバタしながらもなんとか葬儀を終えられました。

「喪主がやることって何?」と不安に思っている人も多いと思いますので、私の体験を元に葬儀の流れに沿ってご紹介します。

*葬儀の流れは地域によって異なります。「通夜→葬儀・告別式→火葬」が一般的ですが、父の葬儀は「火葬→通夜→葬儀・告別式」の流れだったので、その流れで説明します。




喪主がやること

危篤

・親族に連絡

親族に危篤の連絡をして、死期が近いことを知らせておきます。

・葬儀社に連絡

この時点で葬儀社が決まっていない場合は、早急に探しましょう。あてがない場合は、まずは家族や同じエリアに住む親戚、ご近所さんに聞いてみましょう。

私の場合も葬儀社が決まっていなかったので、医者から危篤だと言われた日に時間もなかったので、母に聞いて祖父母のときと同じ葬儀社に電話しました。

その他の葬儀社の探し方・決め方についてはこちらの記事も参考にしてください。↓

 臨終~遺体安置

・遺体の安置先を決め、葬儀社に遺体の搬送を依頼

遺体の安置先(自宅や葬儀社など)を決め、葬儀社が決まっている場合は電話をして、遺体の搬送をお願いします。

葬儀社が決まっていない場合やあてがない場合は、上記同様、家族や同じエリアに住む親戚、ご近所さんに尋ねましょう。

または、病院が提携している葬儀社を紹介してくれることもあるのでそこを利用することもできます。が、費用面が気になる場合は、紹介してもらった葬儀社に遺体の搬送のみをお願いして、安置後に改めて葬儀社を探す方法もあります。

いずれにしても、時間的な余裕がないので、葬儀社選びに困った場合は、葬儀社紹介サービス「いい葬儀」が役に立つかもしれません。↓

・親族に連絡

改めて親族に死亡の連絡をします。

・「死亡診断書」を受け取る

遺体を搬送する際や役所に死亡届を出す際は医師による「死亡診断書」が必要になるので、病院から受け取ります(有料です)。

遺体の搬送車には死亡診断書を持った人が同乗しないといけませんが、必ずしも喪主でなくてもOKです。

*自宅や施設など病院以外で亡くなった場合でも、医師による確認が必要になるとのこと。医師に死亡診断書を書いてもらわないと、死亡届の提出や火葬許可証がもらえません。病院や施設は職員がやってくれるので問題ありませんが、自宅で死亡した場合は遺族側で医者を手配する必要があります。

・遺体の安置

自宅に安置する場合は、安置する部屋に敷き布団が必要になります。故人が使っていたものでもそれ以外のものでも構いません。葬儀社が指示してくれるので、それに従えば、あとは葬儀社が整えてくれます。

私は、遺体安置後に、葬儀のお手伝いを頼むご近所さんに連絡をしました。必要に応じて必要な人に連絡をしましょう。

葬儀社と打ち合わせ

遺体の安置が落ち着いたら、葬儀の準備をするために葬儀社と具体的な打ち合わせに入ります。

・優先事項

早急にやらないといけない優先事項は以下のとおりです。

①葬儀のスタイル・規模を決める
②菩提寺への連絡
③火葬場の予約
④役所に死亡届を提出し、火葬許可証をもらう
⑤遺影写真の準備

①の葬儀のスタイル・規模については、参列する人数によって式場の規模や発注する食事の数が変わるため、「誰を葬儀に呼ぶか」を決めなくてはいけません。

近所の人や友人・知人、会社関係の人まで広く参列してもらうなら「一般葬」、家族・親族だけで執り行うなら「家族葬」といった具合に葬儀のスタイルを決め、人数を見込みます。

広く参列してもらう場合、遺族・親族以外の一般の弔問客が通夜に参列するのか、葬儀・告別式に参列するのかは地域によって慣行が異なるので、どちらにしても多く集まる方の参列者を見込みます。

父の葬儀は、自宅で小規模にということは決めていました。通夜の参列者は限定せず、葬儀・告別式は近親者のみにしました。

②~④の手続きや手配は、すべて葬儀社がやってくれる場合もあります。葬儀社に確認し、遺族側でやる必要があるものは、喪主またはその他の家族・親族にお願いしても構いません。

⑤の遺影用の写真も早急に必要になります。今は終活の一環として、生前に自分の遺影写真を準備しておく人が増えていますね。故人が準備していなかった場合でも、普段から親や家族のお気に入り写真をデータ保存しておくこととをお勧めします。

私は事前に準備していたので、父の遺影用の写真もUSBメモリですぐに葬儀社に手渡せました。

・その他の主な打ち合わせ事項

葬儀社との打ち合わせでは、他にもさまざまな選択をしないといけません。

初めて喪主をやる人は、何をどう選択すればいいのか分からないと思うので、遺族や親族、ご近所さんに助言を求めながら進めましょう。

父の葬儀でのその他の主な打ち合わせ事項は以下のとおりでした。

・香典返しの内容と数
・葬儀・告別式に出席する人数と名前
・会食(通夜振る舞いや精進落とし)・引き出物の有無と内容と数
・まかない食の内容と数
・祭壇の有無と内容(自宅葬だったので仏壇を飾るか祭壇を設置するか聞かれました)
・マイクロバスの有無
・献花・供物等の有無と数
・新聞のお悔やみ欄への掲載の要否

食事や飲み物等については、必ずしも葬儀社を通して注文する必要はありません。懇意にしている仕出し店や酒屋がある場合は、直接そちらに注文しても構いません。

我が家は親戚が酒屋なので、会食の飲み物や火葬待機中のつまみ・ドリンク類はそちらに注文しました。

ただし、最初から食事が葬儀社の葬儀プランに含まれている場合は出席人数を確認し、含まれていない場合は別途注文するか、葬儀社と提携しているところを紹介してもらえると思います。いずれにしても、お坊さんの分も忘れないようにしましょう。

香典返しは多めに用意しても返品がききますが、食事はそうはいかないので、特に個別に配膳するお膳や弁当はなるべくロスが出ないようにしたいところです。

また、参列者を限定しない通夜の場合は、参列者の人数を予想しにくいため食事(通夜振る舞い)の発注が難しいですが、足りなくなって慌てるよりは、多めに見積もって注文しておくほうが安全です。その辺は葬儀社が判断に慣れていると思うので聞いてみましょう。

直前に告別式の出席人数が増減したり、間違って少なくまたは多く発注してしまうなど、葬儀では急変やミスはいつでも起こり得るので、注文数に変更がある場合はなるべく早めに葬儀社または発注先に連絡しましょう。

・葬儀の日程と場所を関係各所に連絡する

葬儀の日程が決まったら、親戚や友人・知人、職場などの関係各所に日程と場所を知らせます。

父の葬儀では、この時点で近場の親族や近所の人は自宅に集まっていたので、葬儀社が準備してくれた日程表を手渡しました。遠方の親族やそれ以外に葬儀に呼ぶ人には、電話連絡または葬儀の案内状を持参しました。

納棺

遺体を清め、死装束を着せて棺に納める納棺の儀式の際は、葬儀社と納棺師がすべて指示しますので、特に喪主のやることはありません。

火葬

(*地域により火葬の順番は異なります)

・火葬場の待合室で振る舞うつまみ類や飲み物を準備・持参

火葬場に移動する前に、火葬中に待合室で待機している間に参列者に出す、つまみ類や飲み物を忘れずに持参します(葬儀社が準備する場合もあります)。

・「火葬許可証」の提出と火葬料の支払い

火葬場に着いたら、受付で火葬許可証を提出し、火葬料を支払います。

火葬式は僧侶読経→焼香→火葬→待合室で待機→骨上げの順に進みます。喪主がやることは、お坊さんへの挨拶や、待合室で参列者と談笑、骨箱を持って帰ることぐらいです。

*葬儀の後に火葬を行う地域は、葬儀の最後または出棺前に喪主の挨拶を行うようです。

通夜

・役割分担を決める

通夜の準備や司会進行など実務はほとんど葬儀社がやってくれますが、通夜に親族以外にも広く参列者が集まる一般葬や人数の多い家族葬では、必要に応じて会場の役割分担を決めておきます。

例)
・受付係(香典などの現金を扱うので親族にお願いする)
・下足係
・駐車場係
・接待係

父の葬儀は自宅でやりましたが、通夜の参列者は限定しなかったので、受付係、下足係、接待係(主にお坊さん)を配置しました。

・参列者の弔問を受ける

通夜における喪主の主な仕事は、参列者の弔問を受けることです。一人ひとりの弔問に丁寧に対応します。

・喪主あいさつ

通夜の最後は喪主挨拶です。葬儀社から挨拶の文例がもらえますし、今はネット検索すればいくらでも通夜・葬儀の挨拶文例が見つかります。状況に合わせてアレンジしたり、肉付けしたりすればOKです。

・通夜振る舞い

父の葬儀では通夜後の通夜振る舞いはありませんでしたが、通夜振る舞いを行う場合は、参列者への挨拶回りが必要になりますね。

葬儀・告別式

父の葬儀・告別式は近親者のみ(大人18名+子供 2人)で行いました。葬儀・告別式も葬儀社が準備から司会進行までほとんどの実務を担います。喪主としてやったことは以下のとおり。

・お坊さんへの挨拶とお布施を渡す

お坊さんが到着したら挨拶し、お布施を渡します。お布施を渡すタイミングは、葬儀前でも後でも構いません。

・喪主挨拶

通夜の挨拶同様、葬儀の挨拶文例も葬儀社からもらえます。それを参考にアレンジするなりしましょう。

・会食(精進落とし)での挨拶回り

葬儀後の会食の席では、お坊さんをはじめ、参列者一人一人に会葬のお礼を述べながらお酌。たいていお坊さんは早めに退席するのでお見送り時に再度お礼の挨拶をします。

葬儀後

・葬儀費用の精算

葬儀の翌日以降に葬儀社から葬儀費用の通知があります。内容を確認し、精算を済ませます。

父の葬儀のときは、葬儀の翌日に葬儀社が直接自宅に請求書を持参していました。支払い方法は、現金払いか銀行振り込みでした。現在は、クレジットカード払いや分割払いに対応している葬儀社が増えてきていますね。

葬儀社以外にも、個別に注文した業者がある場合は精算が必要になります。仕出し屋は葬儀社同様、葬儀の翌日に即刻集金に来ると聞いたことがあります。

・お世話になった方へのお礼回り

葬儀が終わったら、数日中にお世話になった方にお礼の挨拶回りをします。

私は、お手伝いさんや駐車スペースを借してくれたお宅など、主にご近所さんを回りました。

・その他

地域によっては、四十九日に納骨と法要を行ったり、四十九日後に、会葬返礼品とは別に香典返しを送るようです。

また、身内だけで葬儀を行った場合は、四十九日以降に故人の友人・知人に亡くなったことを書面で通知する場合もあります。

他にも、役所や銀行、契約、相続関係などさまざまな手続きがあります。遺品整理を先延ばしせずに、手続きが必要な貴重品の捜索は葬儀後早めに取りかかった方がいいです。

遺品整理については、下記の記事を参考にしてください。
遺品整理はいつから始めてもいいの? タイミングについて
遺品整理をスムーズに進めるやり方・コツと注意点
遺品整理を専門業者に依頼する場合の料金の相場について

まとめ

喪主はやることが多くて大変だと思うかもしれませんが、実務のほとんどは葬儀社が先導してくれますし、わからないことはアドバイスしてもらえるので、葬儀の知識や喪主の経験がなくてもなんとかなります。

事前に「喪主がやること」をおおまか知っておけば、多少なりとも気持ちに余裕ができるかもしれません。

喪主は参列者への対応や、親族やお手伝いさんとのやりとりで確かに精神的な疲労が大きいですが、それも経験です。

葬儀というものは、ほとんどの場合、急に亡くなって準備をする余裕がない状況で行うものなので、多少の失敗があって当然と考えましょう。

⇒「【初めての喪主体験】(6) 葬儀費用」につづく