家族葬

近年は葬儀が小規模化し、特に都市部では家族葬が主流になりつつあります。

家族葬って、「小規模な葬式」という漠然としたイメージですが、葬儀に呼ぶ人ややり方に何か決まりごとがあるのか疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。私もその一人でした。

ここでは、家族葬の定義や、家族葬が増えいている背景、家族葬のメリット・注意点についてお伝えします。




家族葬に定義はあるの?~呼ぶ人の範囲はどこまで?葬儀の流れは?~

いろいろ調べてみても、家族葬には明確な定義はありません。大雑把には、家族や親族を中心とした小規模な葬儀と解釈されています。

「家族葬」だからといって、家族や親族以外は参列できないかというとそんなこともありません。親しい友人やご近所さんなどを呼ぶ人もいます。どのような内容で誰に知らせるのかは、故人の遺志や遺族の意向によって異なるのです。

家族葬の進め方も、一般的な葬儀の流れと同様に行われるのが普通です。仏式であれば、通夜、葬儀・告別式、火葬を行います。地域によって通夜の順番が異なりますが、家族葬も一般葬の流れに沿って執り行われています。

しかし、明確な定義がなく浸透し始めているので、人によって家族葬の認識にズレが生じています。

主催する側は、家族葬は家族 (遺族・親族) のみで行う葬式のことだから、それ以外の人は呼ばないし、香典も弔問も断るのが普通だと解釈する人もいれば、辞退しない遺族もいます。

一方、参列する側は、家族葬と聞いたから参列・弔問しないほうがいいと考える人もいれば、行っても構わないと判断する人、行ってもいいものかどうか迷う人もいます。

このように、現時点では、家族葬は主催者側と参列者側の意図と認識にずれが生じている分かりにくい名称のため、弊害も少なからずあります。

家族葬が増えている背景

葬儀の種類

出典: 鎌倉新書

鎌倉新書が2017年に行った「第3回お葬式に関する全国調査」によると、葬儀の種類としては「一般葬」(53%)が一番多く、次に「家族葬」(38%)が多かったのですが、2015年の調査結果と比較すると、「一般葬」は減少(-6.1%)し、「家族葬」が増加(+6.6%)しています。

東京都だけをみると、「一般葬」43%、「家族葬」42%とほぼ同率で、家族葬の割合は全国平均を上回っています。

家族葬が増えている背景には、次のような理由が考えられます。

葬儀に呼ぶ人が少ない

人生100年時代に突入し、高齢で亡くなる人が増えています。高齢で亡くなると人づきあいはほとんどなくなっているうえ、故人とつながりがあった人の年齢も上がっているので、すでに亡くなっていたり、体調不良で参列できる人が少なくなります。

また、故人のみならず喪主の高齢化も進んでいることや、少子化や晩婚化で故人の子供の数や各世帯の構成人員が少なければ、参列者も少なくなるので、自然と葬儀も小規模になります。

地域内のつきあいの希薄化

隣近所や親戚と密接なつきあいのある田舎とは違って、都会では地域内のつきあいが希薄で隣りの住人の名前も顔も知らないことはよくあることです。

むしろ、プライバシーを侵害されることに嫌悪感を抱く人が多い都市部では、地域内のつきあいがあまりないので、葬式のような儀式の中心は各家庭に移ることになります。

核家族化

経済発展とともに核家族化が進むにつれ、死ぬまで同じ土地に住む人が大半だった時代は終わり、仕事上の都合やよりよい環境を求めて住む場所を変えることは珍しくなくなりました。そうなると、親戚づきあいや各コミュニティーとのつながりも薄れていきます。

また、現代は高齢者の一人暮らしが多くなっています。親元を離れ別の土地に世帯を構成している子供たちは、親が暮らす田舎のコミュニティとはつきあいがなくなっているため、親の葬式を出すときは身内だけでこじんまりやる方が簡単だと考える人は多いはずです。

従来の葬式に対する疑問

従来の葬式は、遺族の職場関係者や友人・知人など、故人とはあまり関係のない人も大勢集まります。参列者が増えて葬式の規模が大きくなると、精神的、体力的、経済的にも遺族の負担が増します。

そうした大規模な葬式を見直して、故人と深いつながりがある人だけで和やかに別れの時間を過ごしたいと考える人が増えてきているように感じます。

また、都会では地域内のつきあいが少ない分、他人の干渉も少ないので、自由な発想や考え方で物事に臨めます。その点だけとっても、従来の葬式のやり方を疑問視して、もっと内々の葬式を望む動きが出てきてもおかしくありません。




家族葬のメリット

和やかにゆっくりと故人とのお別れができる

家族を中心とした近親者のみの葬儀なので、気のおけない顔ぶれとアットホームな環境で、故人との最後の別れを和やかにゆっくりと過ごせることが魅力です。

精神的・体力的な負担が少ない

参列者は身内がほとんどの葬儀なので、それほど気を遣う必要もないし、人数が少ないので準備や応対に要する全体的な手間が軽減するため、精神的・体力的な負担が少なくなります。

費用の目安が立てやすい

家族葬は参列者を限定し、比較的小規模な葬儀になることが多いです。一般葬では、通夜に何人くるか予想できないために、通夜振る舞いや返礼品を多めに準備する必要がありますが、家族葬ではあらかじめ参列者の人数がわかっているためその必要がなく、費用の目安が分かりやすいという点があります。

家族葬の注意点

家族葬では参列者を限定するために起こりうる、注意すべき点もあります。

意図しない弔問客の対応に追われることも

家族葬で参列者を限定した場合、葬儀が終わった後に次々と弔問客が自宅に訪れて、対応に追われることがあります。

故人の年齢や仕事の有無、趣味や人柄にもよりますが、つきあいが広かった故人であれば、葬儀後に弔問客の対応に苦労する可能性があります。

故人の遺志を尊重して家族葬にしたけれど

故人が「家族だけで葬儀をやって欲しい」と望んでいたとしても、特に、親戚に声をかけないことは難しいですよね。特に田舎はそうです。

故人の遺志を尊重して家族のみで葬儀を済ませた後に亡くなったことを周囲に伝えると、「どうして葬儀に呼んでくれなかったのか」と批判されることがあります。精神的な負担が少ないはずの家族葬が、結果的に大きな負担を強いられることになります。

家族葬を検討する際は、残された遺族の今後のつきあいを考慮した対応も必要です。

家族葬だから安くなるわけではない

小規模な家族葬は、葬儀費用を抑えられるイメージがありますよね。しかし、内容が一般葬とあまり変わらない上に、受け取る香典が少なくなる(家族や親戚は家族単位で香典を出すのでさらに香典は少なくなります)ため、最終的に遺族が負担する額が高額になることがあります。

家族葬といっても、家族のみで行う10人前後の小規模なものもあれば、親族も参列する20人前後の葬儀、故人と親しかった人を含め50人前後参列する葬儀まで、規模はさまざまです。

葬儀社の料金プランも人数ごとに設定されているものが多く、葬儀の規模、会葬返礼品や会食を用意するかどうかなどに応じて当然費用も変わってきます。

どのような葬儀を考えているのか、そのために必要なもの不要なものを検討する上でも、事前に複数の葬儀社の見積もりをとるなどして、葬儀費用について検討しておくことも大事です。

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後悔のない家族葬のために

葬儀に呼ぶ人の範囲を決めておく

身内が亡くなった直後に冷静に考えることは困難です。いざというときに慌てないよう、事前に葬儀に呼ぶ人の範囲を決めておくことをおすすめします。

家族内で故人のつきあいの範囲を確認・整理して、葬儀に参列してもらいたい人を選んで、情報を共有しておくと慌てずに済みます。

事前に周囲の理解を得る

後々のトラブルを避けるためにも、家族葬を行う場合は何よりも葬儀の方針を周囲に明確に伝えることです。

「家族葬」で行うことを親戚や友人、隣近所に伝え、事前に理解を得ておくようにするとスムーズにいきます。

通知文書の用意

参列・弔問を断る場合、事前に訃報の中で家族葬のため参列・弔問を断る旨を通知します。香典や供花、弔電も辞退する場合はその旨も明記すると先方も迷わずに済みます。

事前に告知しても、当日や葬儀後に弔問にくる人や、どうしてもと香典を持参する人、供花・弔電を送ってくる人もいます。そういう場合は、かたくなに拒否するのではなく、弔意に感謝し対応したほうがいいのではないでしょうか。

また、葬儀後に逝去の通知を出す場合には、故人の遺志や遺族の意向で家族葬を行ったことを挨拶文に含めます。この際にも、香典や供花を辞退する場合は明記しましょう。

弔意を示す側の姿勢

家族葬には定義も決まりもありません。葬儀に呼ぶ人や範囲を決めるのは遺族次第です。弔意を示す側も、葬儀に呼ばれないことを嘆くのではなく、故人の意思や遺族の意向を尊重した対応が必要だと思います。

私の実家がある田舎の集落では一般葬がほとんどですが、最近90代のお爺ちゃんが亡くなった家では身内だけで自宅で家族葬をやったそうです。

地元では集落内で不幸があると、つきあいが濃い浅いにかかわらず、香典のやり取りはするので、葬儀に呼ばれなくても玄関先で香典のやりとりだけはします。

その90代のお爺ちゃん亡くなったお宅の家族葬のときも、玄関で香典を渡すだけのやりとりだったと母から聞きました。遺族のやり方を尊重するのであれば、弔意を示す側もそれで十分ではないでしょうか。

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