田舎の葬式はめんどくさくて大変!? と感じる理由、でも変わりつつある

田舎の葬式はめんどくさい、大変とよく聞きますが、どうしてそう感じるのか私の経験から考えてみたいと思います。

田舎といえど、高齢化や独居老人が増えている昨今、葬式も必ずしも従来のやり方がどのお宅にも当てはまるわけではないため、田舎の葬式=めんどくさい・大変というイメージは変わりつつあります。




田舎の葬式はめんどくさい・大変だと感じる理由

田舎に住んでいないから

そもそも、田舎の葬式は大変・めんどくさい・・・と感じる人は、田舎に住んでいないまたは田舎に住んだことがない都市部で暮らす親族がほとんどではないでしょうか。

田舎の実家の葬式の喪主をやるまたは参列する人や、配偶者の田舎の葬式に参列する人、都会または他の地域から嫁/婿に来て田舎に暮らしている人もそうかもしれません。

もともと田舎で暮らしている人は、それが当たり前になっているので葬式とはそういうものだという認識です。

都会暮らしに慣れていると、地域内のつきあいが希薄なので、周囲から干渉されずに生活できることを利点と感じる人は多いでしょう。

隣近所や親戚づきあいが密接な田舎に比べると、葬式のやり方や考え方に横やりが入ることは格段に少ないので、従来のやり方に固執することなく望みの方法で葬式を出しやすい環境です。

そんな都会の人が喪主または親族として風習が根強く残る田舎の葬式に出席するとどうなるでしょう。都会の葬式とはまるで違う葬式のやり方に驚き、大変と感じるのは当然です。

私も田舎を離れて暮らしている一人なので、田舎の葬式のやり方もほとんど知らないし、集落の人との深いつきあいがありません。いざ、実家の葬式で喪主を務めるまたは親族として葬式に出席するとなると、分からないことだらけで戸惑うし、普段つきあいのない顔ぶれと接するので気疲れするので、大変だと感じてしまいます。

関わる人の数が多いから

今や都市部では家族葬や一日葬、直葬が主流になっているので、葬式は家族のみ、広げても親戚、親友のみなど、親しいつきあいのある人のみで小規模に執り行うことが多くなりましたね。

田舎も変わりつつありますが、それでも未だに従来のしきたりや慣習に沿って故人を見送る葬式が多いです。

地域性もありますが、葬式となると親戚や隣近所、自治会など、家族以外に関わる人が多いため、気を遣わなければいけない人が増えることが、めんどくさい・大変だと感じる大きな要因の一つであることは間違いないです。

父の葬儀で感じた例を挙げてみます。何も分からない状態で初めて喪主を務めるというだけで、感じる大変さは大きかったのですが、次のような要因も関わっていたと思います。

■お手伝いさんの存在
【初めての喪主体験】(2) 自宅葬の選択でも書きましたが、葬儀社は頼むのですが、慣習的に不幸があると真っ先に親しい近所の人がバックアップする体制になります。昔は、集落内の決められた班または組のグループがあって、そのグループ内のお宅に不幸があるとグループの各家はお手伝い要員に駆り出されるのが普通だったようです。今はそういう厳密なグループ分けによる葬式の手伝いはなくなって、つきあいの深いご近所さんが手伝いに来ます。

全体の指揮をとる人、遺族・親族・お手伝いさんの食事を作る人、弔問客の対応、会場の準備や受付係・靴当番・駐車場係、お坊さんの送迎などの役割を担ってくれます。

実家の集落も高齢化が進んで、ご近所さんは高齢者がほとんどですが、仕事を持った現役の人だと仕事を休んで葬式の手伝いに当たることは珍しくありません。当然、葬式後にお礼(商品券+供物の分配など)をするのですが、葬式の期間は喪家内で遺族・親族と一緒に食事をして常に顔を合わせる存在です。

父の葬儀はこじんまりやったのでお手伝いさんは3人に絞りましたが、祖父母の葬式のときは10人前後いました。お手伝いさんをはじめ、親族、葬儀社、業者の出入りなどで、毎日家の中が人であふれていた記憶が強いです。台所は食事などを準備するご婦人方で満杯で立ち入る隙がないくらいでした。

お手伝いさんは、葬式の知識がまるでない喪主の私のアドバイザーでもあるので大変ありがたい存在ですし、実際、たくさん助けてもらいましたので感謝しています。

一方で、慣行と違うやり方(通常、遺族・親族、お手伝いさん用のまかない食はお手伝いさんのご婦人方に作ってもらうのを、業者に依頼した)に対して、お手伝いさんに作ってもらえばもっと安く家庭的な食事ができたのにという意見を頂戴しましたし、お手伝いさん同士の間でも、認識の違いで意見が食い違って手間取る場面もありました。

葬式という緊急事態では突発的なことが起こることは当然ですが、関わる人が多くなると、それだけ意見や感情の絡み合いも増えるので、気を遣う場面が増えるのです。

■身内が寝泊まりする
田舎では、葬式となると遠方の親族が実家に寝泊まりします。近くに宿泊所がないという理由もあるのですが、田舎の家は結構広いし、子供が独立していれば使われていない部屋もありますから、泊まれるスペースはあるわけです。

父の葬儀のときは、私と母以外に、7人寝泊まりしました。さらに少し離れた旅館に夫婦一組を泊まらせました。

日中は親族やお手伝いさん、葬儀社の担当者などで家の中は人でいっぱいなのでそれだけで疲れるというのに、加えて朝晩は寝泊まりしている身内の面倒も見ないといけないわけです。

食事のおかずはお手伝いさんが用意してくれたものや仕出し料理の残り物でどうにかなりますが、少なくともご飯や味噌汁、飲み物の用意をしないといけません。

葬式の期間中は毎日大勢が出入りするのと、寝泊まりする人が多いので、汚れやすいトイレ、洗面台、台所はマメに掃除しないといけません。おまけに葬儀後も1週間程居すわった親戚夫婦がいたなど、喪主以外の面倒が加わったので余計大変でした。

恐らく、田舎に嫁いだお嫁さんは葬式で寝泊まりしている人の世話や雑用も加わるので大変な思いをするはずです。




知らないしきたり・慣習があるから

葬式は地域によってしきたりや慣習が異なるのでやり方もさまざまです。特に田舎の葬式は、その土地の従来のやり方を重んじて行われているところが多いので、都市部の葬式に慣れている人が参加すると驚くことが多いものです。

初めて見る新鮮な驚きもありますが、そんなことも・・・という工程が増える驚きは喪主としては疲れる要因にもなります。

私の田舎の葬式にはそれほど強烈な風習が残っているわけではありませんが、【初めての喪主体験】(4) 地元特有の葬式の流儀で説明した以外にも、エッと思うことがいくつかありました。

■仏具セット(木魚など)を喪家が持ち回りする
不幸があった家は木魚などの仏具セットを保管し、次に不幸があった家に渡します。昔はどの家も貧しくて仏具が揃っている家が少なかったため、自治会で購入して共有していたらしいのです。しかし、今はほとんどの家に仏壇がありお経や供養のための仏具はあるし、なくても葬儀社から借りられるので必要ないんですけど、未だに引きずっている習慣です。

■通夜のときのご婦人方による念仏
不幸があると、隣組のご婦人方が中心となって、通夜で鐘をたたき念仏を唱えます。現在は、この念仏は行われなくなったようですが、祖父の葬式ではやっていました。こういう儀式は、やってもらう側はありがたいことかもしれませんが、やる側に回ると大変かもしれません。

■面識のない選挙区内の現役県議会議員が弔問に来る
これ、あんまり書かない方がいいのかもしれませんが・・・。葬儀後、それも夜間に選挙区内の現役県議会議員が香典を持って弔問に来ました。その議員はある商売をしていて(具体的な業種は言えませんが、高額商品を扱う業種です)、実家ではそこから商品を購入した経緯があるらしいので、お店と客のつきあいはあったということ。でもそのお方、選挙区内の現役県議会議員さんなんですよね。これって違法じゃないの?と思うのですが、香典には商売名が記載されていたので、あくまで商売上のつきあいの香典と考えれば合法なのでしょうか。

■面識のない国会議員から弔電がくる
これもまた、公職議員さんがらみですが、選挙区内の現役国会議員からも弔電がくるのは普通だそうです。毎日、新聞のお悔やみ欄を確認して秘書が対応しているんでしょうね。弔電は禁止されていないので問題ないようです。

田舎の議員さんは、それが仕事の一つということなのでしょうか。でも面識のない議員から葬式の時だけ弔問や弔電をもらってもいい気持ちはしませんけどね。

    地域によっては、さまざま風習・特色がありますよね。
    よく聞くのは、

    • 葬式は葬儀社を頼まずに、親族または自治会メンバー、昔でいう隣組が中心になって執り行う
    • 受付で香典を渡すと、その場で開けて中身を確認する(領収書がもらえるところも)
    • 有線で訃報や通夜・葬儀時間を知らせる
    • 出棺の際に故人が愛用した茶わんを割る
    • 赤飯を振る舞う
    • その他特有の風習・儀式など

    訃報を有線で知らせるなど、都会では考えられない迷惑行為ですけどね。

    田舎の葬式は大変

    田舎の葬式=めんどくさい・大変というイメージは変わりつつある

    高齢化や核家族化、少子化に伴って、田舎といえども従来の葬式のやり方がそぐわなくなってきています。

    田舎の葬式は相互扶助的な意味あいが強いので、葬式を簡素化して遺族の負担を軽くするための取り組みが導入されていているところも多くあります。必ずしも田舎の葬式が派手でめんどくさい・大変なわけではありません。

    また、葬式の出し方は田舎に残る家族がいる場合といない場合で、その規模ややり方は変わってくるでしょう。

    葬式の簡素化を推進する田舎も多い

    田舎でも、自治会や自治体、地域ごとに葬式の簡素化を推進する取り組みをしているところも多くあります。

    実家がある集落では、通夜振る舞いなし、香典返しも即日返しのみで一律1000円程度の品物、葬儀後の精進落としは会費制、菩提寺へのお布施は定額など、自治会内や、お寺と檀家の間で取り決めています。なので、葬式も過分にしなければ、費用は香典でまかなえることも多いと聞きましたし、通夜振る舞いがないだけでも労力は軽くなります。

    自治体の例としては、栃木県足利市では「新生活運動の推進」として、「香典返しの辞退」や花輪をお金で包む「花輪代方式」などを積極的に推進しています。

    また、群馬県高崎市では、香典は1,000円、香典返しの辞退、通夜の弔問客へのお清めの廃止、埼玉県入間市では、香典は3,000円まで、香典返しの廃止をそれぞれ推進しています。

    田舎の葬式のやり方もかわりつつある

    故人が亡くなった後も田舎の家に住み続ける人がいる場合は、その後も地域内のつきあいがあるので、ある程度はその土地のやり方を尊重して葬式をやった方が、残された家族にとっては都合がいいでしょう。

    ただし、田舎は高齢化や過疎化が進んでいるので、葬式の手伝いを頼みにくかったり、人手不足のために従来の葬式のやり方が通用しなくなってきています。

    また、80代や90代の高齢で亡くなる人が多いため、喪主の年齢も上がっています。高齢だとつきあいの範囲は限られてくるので、自然と葬式の規模は小さくなるため、田舎でも今後は家族葬が増えていくことが予想されます。

    実際私の田舎でもその兆しが出始めています。母によると、昨年の父の葬儀後、集落内で5人亡くなったそうです。いずれも80代・90代の高齢者ばかり。そのうち4件は自宅で近親者のみで行われたそうです。いずれの葬式も、お手伝いさんは頼まないか2、3人、近親者以外からの香典は玄関で受け取り、その場で香典返しを渡すやりとりだったそうです。

    私の田舎だけを見ても、田舎の葬儀が変わりつつあることが分かります。

    まとめ

    田舎の葬式はめんどくさい・大変・・・と感じるのは、関わる人の数が多いことが一番大きいのではないでしょうか。気を遣わなければいけない人数が多ければ精神的にも体力的にも消耗するからです。

    また、その地に住んでいなければ、近隣住民とのつながりがないし、葬式のしきたりや慣習が分からないので戸惑うことが多くて大変だと感じるのは当然です。

    田舎の葬式は面倒で大変なことが多いかもしれませんが、相互扶助の精神が強いのでお互い様なのです。近隣の人と協力して、助けられたら同様に返すのが原則です。

    隣の部屋で人が死んでいても何日も気づかれない都会と違い、田舎は隣近所や親戚とのつきあいが密接なので、お互いに見守られている安心感はあります。

    特に私の母のように実家で一人暮らしをしている高齢者は、そういうつきあいに支えられて暮らしているので、離れて暮らす家族としてはありがたい環境でもあります。

    しかし、田舎も高齢化や過疎化が進んで葬式も小規模化が進んでいたり、葬式の簡素化が奨励されている地域が増えているなど、田舎の葬式だからめんどくさいとか大変という図式は変わりつつあります。

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